施術室に時計を置かない理由
ほぐし処 Heal nap n. の施術室には、時計がありません。意図的に置いていません。
お客様に時間を意識させたくないからです。横になって力を抜いていただく場所に時計があると、どうしても目に入ります。あと何分、と数え始めた瞬間、休まらなくなってしまう。
だから時計は置かず、時間はこちらで引き受けています。
施術の時間と、その中身
施術は60分・90分・120分の枠があります。一番人気は「もみほぐし+小顔 75分」です。
全身をほぐしたあと、首と顔まわりを15分ほど念入りに。顔をしっかり押すと立体感が出て、美容の効果も出ます。他のほぐし店ではなかなか押してもらえない部分なので、ここを目当てに来られる方も多いです。
時間の配分は、その日の疲れ方によって変えます。ただ、基本は全身を押すというのが私のポリシーなので、枠の中で強弱をつける形です。最近は90分以上の方に、仰向けのまま肩甲骨に手を入れてほぐす施術を取り入れています。
この配分を守るために、残り時間はタイマーで見ています。
タイマーの音が、ずっと気になっていました
ただ、これには困った点がありました。
タイマーが鳴ると、失礼なんです。 ピピッという音が施術中に鳴るのは、その場の空気に合いません。だから私は、時間が来る前にタイマーを止めています。鳴らないように、先回りして止める。
毎回そうしています。でも本当は、あの音そのものがずっと気になっていました。
もう一つ、置き型のタイマーには弱点があります。
- 光らないので、部屋を暗くしていると数字が見えないことがある
- 電池が切れると、その瞬間から時間が分からなくなる
どちらも、施術中に起きると困ります。
今は、自分で作ったアプリを使っています
今は、キックボクシング ボイスタイマーに入っているストップウォッチを、音を消して使っています。
もともとキックボクシング用に作ったものですが、無音にしたら施術にそのまま使えました。 鳴らないので、途中で止めに行く必要がありません。画面が光るので、暗い部屋でも数字が読めます。充電しながら使えるので、電池切れの心配もありません。
自分の困りごとが、自分で作ったもので解決してしまった形です。
時間が足りないと感じたとき
時間が押したり余ったりすることは、ほとんどありません。必ず時間内、もしくは2〜3分過ぎで終えるようにしています。早く終わらせることは、絶対にしません。
ただ、とても凝っている方の場合、「もう少しやりたい」と思うことはあります。
そういうときは、その場で延ばすのではなく、お伝えするようにしています。「あなたには90分のほうが合っていますよ」「1週間に1回くらい来ていただくといいですよ」——無理のない範囲で、次につながる形で。
その場で無理に延ばしても、根本のところは変わらないからです。
途中で止めることもあります
お客様が喉が渇いてお水を飲まれるとき、お手洗いに立たれるとき。そういうときは、「タイマーはしっかり止めていますよ」とお伝えします。
言葉にして伝えるのが大事だと思っています。黙って止めていても伝わりません。今は時間が進んでいないと分かれば、安心して席を立てます。
時計を置かないのも、これと同じ考えです。時間のことは全部こちらで引き受けるので、お客様は気にしなくていい。そういう場にしたいと思っています。
おわりに
時間を区切って人と向き合う仕事は、エステだけではありません。カウンセリング、施術、レッスン——どれも、時間を守りながら、相手にはそれを感じさせないことが求められます。
道具ひとつで、その難しさはだいぶ変わります。鳴らない、光る、止められる。それだけのことなのですが、現場では効きます。
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残り10分・5分をそっとお知らせし、終了時はやさしい声とオルゴールで締めくくるセッションタイマー。時間を区切って人と向き合う仕事のために作りました → ← ブログ一覧に戻る